鬱病のチェックで早めに気付く~早期発見でストップ重症化~

木

現代人が抱える心の病

ハートを持つ看護師

心と体と脳の関係

鬱病とは、精神障害の一種です。症状としては、意欲や興味の低下、長期間に渡る悲しみや不安感、食欲の減退、激しい自己嫌悪などがあります。これらの心の症状が、頭痛や不眠、急激な体重の減少や増加など、体の症状としてあらわれてきます。発症する原因は、主にストレスです。ストレスには様々ありますが、職場の人間関係や偏食による栄養不足、急激な生活環境の変化などがあります。逆に、過度な喜びや楽しみなどが鬱病を引き起こす要因になることもあります。このストレスが脳の働きに異常をきたし、鬱病を発症すると考えられています。脳は、脳細胞の集まりである神経伝達物質が複雑に絡み合ってできています。この神経伝達物質が脳細胞同士の情報交換をおこなって、人間の感情を制御しています。強度なストレスを受けると、この物質が減少し、人間の体をうまくコントロールできなくさせているのです。よって、鬱病は心の病気ではなく、体の病気と言えます。治療によってのみ鬱病を克服させることができます。精神科や心療内科では、鬱病の診断を行う際に、いくつかのチェック項目を患者さんに質問します。このチェック項目は、米国の精神医学会が診療標準として作成したものです。また、その病院独自のチェックシートを準備している専門医もいます。内容は、憂鬱な状態が続いていないか、体重が増減していないか、睡眠の具合、罪悪感を感じるかなどです。この質問に当てはまった数と、医師による問診の総合判断によって鬱状態であるかが判断されます。鬱病と診断されると具体的な治療に入っていきます。

治療の三本柱

治療の基本は、休養、薬物療法、精神療法の三本柱です。まずは、十分な休養をとることが重要です。自宅療法や入院などで安静に過ごすということになります。家事や仕事を休むとなると、ご家族の協力が必要になってきます。薬物療法では、抗うつ薬が処方されます。効用は、脳内の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンを抑制することで、患者さんの不安感を小さくします。また、活力や意欲を伝達させる効果が期待できます。精神療法では、支持的精神療法、認知療法、対人間関係療法がとられます。支持的精神療法は、医師に悩みや症状を打ち明け、共感してもらうことで、安心感を得たり罪悪感を少なくさせる方法です。認知療法は、患者さんの意識の変化を促す方法です。悪いほうに考えがちな思考パターンを記録し、患者さん自身に認識させることで、マイナス思考の悪循環を断ち切ろうとするものです。対人間関係療法は、対人関係が引き起こす鬱状態を克服するものです。まずストレスとなる人間関係や、大切な人が死別した経験などをヒアリングします。苦手な人とのコミュニケーション力やトラブルの回避方法を模索するものです。最近では、ネット上で自分の精神の健康状態をチェックできるウェブサイトが無料で公開されています。人間関係や仕事のトラブルなどで、悩み落ち込んでしまうということは誰でもあることです。自分が鬱病であるか、ただ落ち込んでいるだけかなのか判断できず、受診することを躊躇されている方はこのようなサービスを積極的に利用しましょう。